“いでゆ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イデユ
語句割合
温泉80.4%
出行12.5%
涌湯3.6%
出湯1.8%
湯泉1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
関所は廃れ、街道には草蒸し、交通の要衝としての箱根には、昔の面影はなかつたけれども、温泉いでゆ滾々こん/\として湧いて尽きなかつた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
貫一は寄付よせつけじとやうに彼方あなたを向きて、覚めながら目をふさぎていと静にしたり。附添婆つきそひばばの折から出行いでゆきしをうかがひて、満枝は椅子をにじり寄せつつ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
入込いりこみ諏訪すわ涌湯いでゆゆうぐれ 水
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
有馬なる出湯いでゆには身もふれなくに朝夕いかに袖のしをるる
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
「それはねえお姉さま、お城でもう五日すると重陽ちょうようの御祝儀がございましょう、それが済んだらわたくしたち三人で、栃尾とちのお湯泉いでゆへ保養にゆきたいと思いますの、そのおさそいにあがったのですけれど」
日本婦道記:風鈴 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)