“たちまよ”の漢字の書き方と例文
語句割合
立迷100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もとより慣れぬ徒歩かちなれば、あまたたび或は里の子が落穗おちぼ拾はん畔路あぜみちにさすらひ、或は露に伏すうづらとこ草村くさむら立迷たちまようて、絲より細き蟲のに、覺束なき行末をかこてども、問ふに聲なき影ばかり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
たゞ往交ゆきか人々ひと/″\は、みな名所繪めいしよゑ風情ふぜいがあつて、なかにはねぐら立迷たちまよ旅商人たびあきうどさまえた。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
薄暗いうち振仰ふりあおいで見るばかりの、たけながき女のきぬ、低い天井から桂木のせなのぞいて、薄煙うすけむり立迷たちまよふ中に、一本ひともと女郎花おみなえし枯野かれのたたずんでさみしさう、しかなんとなく活々いきいきして、扱帯しごき一筋ひとすじまとうたら
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)