“草村”の読み方と例文
読み方割合
くさむら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こまかきあめははら/\とおとして草村くさむらがくれなくこほろぎのふしをもみださず、かぜひとしきりさつふりくるはにばかりかゝるかといたまし。
雨の夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
やがて現はれたるものを見れば文学雑誌はその名を『文芸界』と称し佐々醒雪さっさせいせつを主筆に平尾ひらお不孤ふこ草村くさむら北星ほくせい斎藤さいとう弔花ちょうかの諸子を編輯員とし巻首にはたしか広津柳浪ひろつりゅうろう泉鏡花いずみきょうからの新作を掲げたり。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
もとより慣れぬ徒歩かちなれば、あまたたび或は里の子が落穗おちぼ拾はん畔路あぜみちにさすらひ、或は露に伏すうづらとこ草村くさむら立迷たちまようて、絲より細き蟲のに、覺束なき行末をかこてども、問ふに聲なき影ばかり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)