“たいこうぼう”の漢字の書き方と例文
語句割合
太公望100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
然し帰って来ると、爺さんは四の五の云わずに依然かみさんのすわらした。太公望たいこうぼうの如く意地悪ではなかった。夫婦に娘が出来て、年頃になった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
太公望たいこうぼう然として百本杭にこいを釣つて居るのも面白いが小い子が破れたざるを持つてしじみを掘つて居るのも面白い。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
眼を見合せた両人ふたりの間には何らの電気も通わぬ。男は魚の事ばかり考えている。久一さんの頭の中には一尾のふな宿やどる余地がない。一行の舟は静かに太公望たいこうぼうの前を通り越す。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)