“ぞっと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悚然76.9%
慄然23.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「でも、私はもう、僂麻質と聞いても悚然ぞっとするよ。何よりこわいんだ。なぜッてまた小六さんのように。」
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
第一、乳母ばあやにだっておもてを見られるようよ。それにね、なぜか、誰よりも目の見えない娘が一番恐いわ。母さん、と云って、あの、見えない目で見られると、悚然ぞっとしてよ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私は気が付くと、その、——後で妹の話を聞いて慄然ぞっとして飛んで出たが、猫行火ねこあんか噛着かじりついていて、豆煎まめいりを頬張ったが、余り腹が空いて口が乾いて咽喉のどへ通らないから、番茶をかけて掻込かっこんだって。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
小村さんも私も慄然ぞっとした。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)