“すみわた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
澄渡92.9%
澄徹7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あまがわ澄渡すみわたった空にしげった木立をそびやかしている今戸八幡いまどはちまんの前まで来ると、蘿月はもなく並んだ軒燈の間に常磐津文字豊ときわずもじとよ勘亭流かんていりゅうで書いた妹の家のを認めた。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
折柄おりから上潮あげしおに、漫々まんまんたるあきみずをたたえた隅田川すみだがわは、のゆくかぎり、とお筑波山つくばやまふもとまでつづくかとおもわれるまでに澄渡すみわたって、綾瀬あやせから千じゅしてさかのぼ真帆方帆まほかたほ
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
夜はいたけにければ、さらでだに音をてる寂静しづかさはここに澄徹すみわたりて、深くも物を思入る苦しさに直道が蹂躙ふみにじる靴の下に、瓦のもろるるが鋭く響きぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)