-
トップ
>
-
じもんじたふ
斯うして
愛ちやんは
自問自答を
續けて
居ましたが、
暫くして
外の
方で
何か
聲がするのを
聞きつけ、
話を
止めて
耳を
欹てました。
はて
誰れでも
出て
來よ
此姿に
何として
見覺えがあるものかと
自問自答折しも
樓婢のかなきり
聲に、
池の
端から
來た
車夫さんはお
前さんですか。
私は
戸外に
耳を
聳て、それから
少し
首をもたげて
靜かな
部屋の
中を
見廻しながら、
自問自答をした。