“さわん”の漢字の書き方と例文
語句割合
左腕100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、左腕さわんを捕っても何になりましょう。右手の閃刃せんじんが横なぐりにそれを払うと、繩は唐竹を打ったように、カラリッと鳴って二ツに断られている。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ギョッとしてしりぞく敵に乗り、残心を勝つ心持ち、サッと右腕うわんへ太刀をつけた。敵もさる者スッと退く。足踏み違えた広太郎、息もつかせず左腕さわんを取る。が、こいつも引っぱずされた。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
一丁ほども行って、十八番館の煉瓦塀れんがべいについて曲ろうとしたとき、いきなり僕の左腕さわんに、グッと重味がかかった。そしてこの頃ではもうぎなれた妖気ようき麝香じゃこうのかおりが胸を縛るかのように流れてきた。
人造人間殺害事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)