“さびし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
75.0%
18.8%
寂寥6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
風恬かぜしづかに草かをりて、唯居るは惜き日和ひより奇痒こそばゆく、貫一は又出でて、塩釜の西南十町ばかりの山中なる塩の湯と云ふに遊びぬ。かへればさびしく夕暮るる頃なり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
かぶりて馬にのりつゝ是々馬士まごどの今夜は何だかさびしい樣だ何日いつも寅刻頃なゝつごろには徐々そろ/\人の往來ゆきゝも有のに鮫洲から爰迄こゝまで來中くるうちに一人も逢ぬ扨々さて/\さびしいことだぜ馬士まごアイサ此節は人通りが少無すくなくなつて否はや一かう不景氣ふけいきなことさ品川歸りも通らねえ隨分ずゐぶん氣を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
停車の時計、六時を五分過ぎ、下りの汽車を待つ客七、八人、声立てて語るものなければ寂寥さびしさはひとしおなり。ランプのおぼつかなき光、隈々くまぐまには届きかねつ。
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)