“こうつごう”の漢字の書き方と例文
語句割合
好都合100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただ支那と云う国籍だけはほとんど有無うむわれないだけに、すこぶ好都合こうつごうに出来上っている。君はまだ高等学校にいた時、僕に「さまよえる猶太ユダヤ人」と云う渾名あだなをつけたのを覚えているであろう。
第四の夫から (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ただそのさいなにより好都合こうつごうであったのは、ひめ父君ちちぎみめずらしく国元くにもとかえってられたことで、御自身ごじしん采配さいはいって家人がじん指図さしずし、心限こころかぎりの歓待もてなしをされために、すこしの手落ておちもなかったそうでございます。
お延が津田へ片づくや否や、すぐそのあとへ入る事のできた彼女は、従姉いとこのいなくなったのを、自分にとって大変な好都合こうつごうのように喜こんだ。お延はそれを知ってるので、わざと言葉をかけた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)