“いどし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
亥年71.4%
亥歳28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一々いちいち女の名と、亥年いどし午年うまどし、幾歳、幾歳、年齢とがりつけてございましてな、何時いつの世にか、諸国の婦人おんなたちが、こぞって、心願しんがんめたものでございましょう。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
なお、過ぐる亥年いどしの三月から七月まで、将軍還御のおりのお供と諸役人が通行中に下された人馬賃銭の仕訳書上帳しわけかきあげちょうなるものを至急国もとから取り寄せて差し出せと言いつけた。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
の渡邊織江が切害せつがいされましたのは、明和の四年亥歳いどし九月十三に、谷中瑞林寺の門前で非業な死を遂げました、屍骸を引取って、浅草の田島山たじまさん誓願寺せいがんじへ内葬を致しました。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
文久三年亥歳いどしから明治元年まで五、六年のあいだと云うものは、時の政府に対してあたかも首の負債を背負しょいながら、他人に言われず家内にも語らず、自分で自分の身をくるしめて居たのは随分ずいぶん悪い心持でした。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)