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あづけおき
着用なし三人は
何れも
羽織袴に改め駕籠等は
懇意の町人の家に
預置小石川
指て急ぎ行に夜は次第に
更稍四ツ時と
覺しき頃小石川
御館には到りたり
頓て御中の口へ
掛りて案内を
預置何角と
懇切に禮を延べ又家内へも
聊か心付などして藤八方を
打過ける時吾助はお兼に
對ひ
斯なる上は
最早詮なし是よりは約束の通り
其方と夫婦になり
何へ成共行て暮すべし其の中には又
能了簡も出んかと云ばお兼は
成程夫婦
倶々に
稼がば
暮されぬ事は有まじ夫に付ても宿へ
預置たる
那兒には
乳を