『古い暦(ふるいこよみ):私と坪内先生(わたしとつぼうちせんせい)』
坪内先生は、御老齢ではあったけれど、先生の死などということを、考えもしなかったのは我ながら不覚だった。去年朝日講堂で、あの長講朗読にもちっとも老いを見せないで、しかもお帰りのおり、差上げた花束を侍者に持たせて、人ごみの出口で後から、とてもは …