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『貝鍋の歌』
ふりがな文庫
『
貝鍋の歌
(
かいなべのうた
)
』
北海に愚魚あり その名をほっけという 肉は白きこと雪片を欺き 味はうすきこと太虚に似たり 一片の三石の昆布 一滴のうすくちの醤油 真白なる豆腐に わずかなる緑を加う くつくつと貝鍋は煮え 夜は更けて味いよいよ新たなり まだ子供たちが幼かった …
著者
中谷宇吉郎
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出
「文藝春秋」1961(昭和36)年4月1日
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約4分(500文字/分)
朗読目安時間
約6分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
三石
(
みついし
)
加里
(
カリ
)
土鍋
(
どなべ
)
太虚
(
たいきょ
)
帆立
(
ほたて
)
欺
(
あざむ
)
磯魚
(
いそうお
)
肴
(
さかな
)
蛤
(
はまぐり
)
醤油
(
しょうゆ
)
銅壺
(
どうこ
)
陋巷
(
ろうこう
)
鱈
(
たら
)