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『蠱惑』
ふりがな文庫
『
蠱惑
(
こわく
)
』
——私はその頃昼と夜の別々の心に生きていた。昼の私の生命は夜の方へ流れ込んでしまった。昼間は私にとって空虚な時間の連続にすぎなかった。其処には淡く煙った冬の日の明るみと、茫然とした意識と、だらけ切った世界とが、倦怠の存在を続けているばかりだ …
著者
豊島与志雄
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「新思潮」1914(大正3)年3月
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約28分(500文字/分)
朗読目安時間
約46分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
扉
(
ドアー
)
苛
(
い
)
緊
(
しか
)
様
(
ざま
)
堪
(
こら
)
憂欝
(
メランコリー
)
䑛
(
しゃぶ
)
明瞭
(
はっきり
)
煖炉
(
ストーブ
)
覚醒
(
めざ
)
甦
(
よみが
)
顎
(
あご
)
開
(
あ
)
醒
(
さ
)
街路
(
まち
)
狙
(
ねら
)
拳
(
こぶし
)
所有
(
もの
)
卓子
(
テーブル
)