釘づけみたいに、そこへ立ったまま、アガアトは、ぽかんとして、五斤かかる花輪形パンをおなかの上に抱え、浮袋会社の蝋細工看板ろうざいくかんばんそっくりである。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)