句意は春の日の長閑な趣をいったので、烏兎匆々うとそうそうといったり、光陰如矢こういんやのごとしといったりするその早い月日をこのごろは気候の長閑なので考えもせずにいたというのであります。
俳句とはどんなものか (新字新仮名) / 高浜虚子(著)