「屍の街」序「しかばねのまち」じょ
私は一九四五年の八月から十一月にかけて、生と死の紙一重のあいだにおり、いつ死の方に引き摺つて行かれるかわからぬ瞬間を生きて、「屍の街」を書いた。 日本の無條件降伏によつて戰爭が終結した八月十五日以後、二十日すぎから突如として、八月六日の當時 …