銅とスズとの合金が立つてゐる。 どんな造型が行はれようと 無機質の圖形にはちがひがない。 はらわたや粘液や脂や汗や生きものの きたならしさはここにない。 すさまじい十和田湖の圓錐空間にはまりこんで 天然四元の平手打をまともにうける 銅とスズ …
著者 | 高村光太郎 |
初出 | 「婦人公論 第三十八巻第一号」中央公論社、1954(昭和29)年1月1日(公立図書館の蔵書検索では「第三十九巻第一号」に修正されている) |
文字種別 | 旧字旧仮名 |
読書目安時間 | 約1分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約1分(300文字/分) |