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『焼跡』
ふりがな文庫
『
焼跡
(
やけあと
)
』
昭和二十年の五月に燒けた青山の家には、澤山の書物などがあつて、いまだに目のまへにちらついてかなはない。書棚も、それから、萬葉關係の古書なんかも、燒ける前その儘の姿であらはれて來る。殘念などといつたところで、もはや甲斐ないはなしである。 さう …
著者
斎藤茂吉
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出
「東京新聞」1948(昭和23)年4月14日、15日
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約6分(500文字/分)
朗読目安時間
約9分(300文字/分)