「大導寺信輔の半生」跋だいどうじしんすけのはんせいばつ
芥川が死んでから、はやくも二年半近くになる。彼の死因は、彼の肉體及び精神を襲つた神經衰弱に半以上を歸せしめることが出來るだらうが、その殘つた半近きものは、彼が人生及び藝術に對して、あまりに良心的でありあまりに神經過敏であつたためであるやうに …