湖のうへに、赤い秋の落日があつた。ほんとに、なごやかな一日であつたし、あんな、たつぷりした入日を見たことはないと、お前も云つた。いつまでも、あの日輪のすがたは残つた、紙の上に、心の上に、そして、お前が死んでからは、はつきりと夢の中に。 土蔵 …
著者 | 原民喜 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 詩歌 |
初出 | 落日「高原」鳳文書林、1948(昭和23)年7月号
故園「高原」鳳文書林、1948(昭和23)年7月号
記憶「高原」鳳文書林、1948(昭和23)年7月号 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約4分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約7分(300文字/分) |