冬彦抄ふゆひこしょう
畏友、冬彦は詩の生活に於て何を喜んで来たのであらうか。彼は凡庸な詩人のやうに、感覚を愛した。象徴を愛した。歌を愛した。しかし、それは彼の教養のしからしめた所である。もし、彼が非凡な神の鞭を感じ得るものであるならば、——さうして、彼は感じた。 …