私の料理ばなしわたしのりょうりばなし
わたしはイタイケな時分から、食べ物にはなかなかやかましく、養父母にうるさがられたものである。子供のくせに食品にいやに眼が利き、味の良否も他に勝っていたようである。 飯も九歳の春から炊き続けて来たが、へんな飯は一度も炊いたことはないようである …