朔太郎の思ひ出さくたろうのおもいで
朔太郎の名も作品も犀星と「感情」をやつてゐた当初から知らないではなかつたが特に注意するやうになつたのは、世間一般とともに彼の処女詩集「月に吠える」が出てからの事であつた。 そのころ、僕は麹町下六番町の新詩社へ近いところに——偶然にも今、角川 …