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『呪はれた手』
ふりがな文庫
『
呪はれた手
(
のろはれたて
)
』
彼が、机の上の原稿紙に向つてペンを動かしてゐると、細君が外からべそ面して、駈け込むやうに這入つて来た。五つになる二女がおい/\泣いてついて来た。——また継母にやり込められたのだ。 困つたものだ——と彼は眉を寄せて、ペンを置いて、細君がおろ/ …
著者
葛西善蔵
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約5分(500文字/分)
朗読目安時間
約8分(300文字/分)