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『北のはての地に』
ふりがな文庫
『
北のはての地に
(
きたのはてのちに
)
』
雪がふると巷の音がしずかになる。わたくしはそれが好きだ。ことに夜がいい。窓硝子にしずかにとまろうとする粉雪が電灯の光にきらきらときらめいて煖炉だけがかすかに唄っている。お茶など飲みながら、がたくり椅子に凭れかかって、煤けきった天井を眺めてい …
著者
風巻景次郎
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約4分(500文字/分)
朗読目安時間
約6分(300文字/分)