もののまちがひもののまちがい「田園記」を読みてこの拙文を著者井伏君に呈す「でんえんき」をよみてこのせつぶんをちょしゃいぶせくんにていす
井伏鱒二君の文は虚実相半して自ら趣を成すものである。たとへばそれは歪んだ面をもつた田舎の理髪店の鏡のごとく現実を歪んで映し出してゐる。しかし決して現実の姿を総体として誤ることなく映し出してゐるのも事実であつて、そのままならぬ姿の現実、現実を …