行ってしまった もう煙も見えない 息子を乗せた汽車は行ってしまった 剣を抜いて待ちかまえている 耳や手足の指がくさって落ちるという そんな寒い 戦場の×煙の中へ 息子の汽車は走って行った 生きて帰るようなことはあるまい 汽車の窓のあの泣き笑 …
著者 | 中野鈴子 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 詩歌 |
初出 | 「赤い銃火〔詩・パンフレット第一輯〕」日本プロレタリア作家同盟出版部、1932(昭和7)年4月20日 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約2分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約3分(300文字/分) |