雪夜 一ゆきよ 1
雪はふる雪はふる聲もなくふる雪は私の窗の半ばを埋める 私の胸を波だてたそれらの希望はどこへ行つたか——また今宵 それらの思出もとび去りゆく夜空のかぎり雪はふる雪はふる 雪は思出のやうにふる雪は思出のやうにふるまた忘却のやうにもふる …