天成の詩人てんせいのしじん
僕に「詩人馬鹿」といふ言葉がある。詩人は通例世俗人としては全くの無能力者であるが、その為人は純粋無垢だといふのである。天はその無垢を保護するつもりで詩人には世俗的な才能を与へなかつたのだといふ説である。「詩は別才也」といふ古人の語も同じ意で …