余は旅行が好きである、年々一度は長途の旅行をしなければ氣が濟まぬやうになつた。兎に角全國歩いて見たい積りで地圖の上に朱線の殖えるのを樂みの一つにして居る。時には汽車や汽船の便を借りることもあるが、大抵は徒歩である。隨つて身體には苦勞を掛けて …
著者 | 長塚節 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
初出 | 「茨城縣立下妻中學校雜誌 爲櫻 第十七號」1907(明治40)年7月15日 |
文字種別 | 旧字旧仮名 |
読書目安時間 | 約9分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約14分(300文字/分) |