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『五月の雉』
ふりがな文庫
『
五月の雉
(
ごがつのきじ
)
』
風の旅びとがこつそり尾根道を通る ここはしずかな山の斜面 一匹の雌きじが卵を抱いている 青いハンカチのように 夕明かりの中をよぎる蝶 谷間をくだるせせらぎの音 ふきやもぐさの匂いが 天に匂う (どこからも鉄砲の音などきこえはしない) 一番高 …
著者
蔵原伸二郎
ジャンル
文学 > 日本文学 > 詩歌
初出
風の中で歌う空つぽの子守唄「詩学」1955(昭和30)年1月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約4分(500文字/分)
朗読目安時間
約7分(300文字/分)