貧乏を売るびんぼうをうる
この間のことである。蛇皮線の大家と云われている人が、東京を引揚げて沖縄へ帰ることになり、その送別会が催されたが、場を変えて二次会になり、新橋のある泡盛屋にぼくはいた。ぼくは二年ばかりこの方、酒を遠慮しているのであるが、それでもまだずっとやめ …