久々に来た東京の友を案内して、奈良の新薬師寺から白毫寺村の方へ歩いた。この辺りの麦刈はすこし遅れていま盛んに刈つてゐるところである。真青な苗代田があちらこちらに見える。 麦刈の女の一人がつと立ち上つて、天を仰ぐやうに身を伸した。 私の昔の句 …
著者 | 橋本多佳子 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 詩歌 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
初出 | 「七曜」1959(昭和34)年8月 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約2分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約3分(300文字/分) |