宮沢賢治の世界みやざわけんじのせかい
人性の中には、かの概念が、殆んど全く容喙出来ない世界があつて、宮沢賢治の一生は、その世界への間断なき恋慕であつたと云ふことが出来る。 その世界といふのは、誰しもが多かれ少かれ有してゐるものではあるが、未だ猶、十分に認識対象とされたことはない …