『逝ける辻野君（ゆけるつじのくん）』
辻野君とは会で五六回、会の流れで二回会つたばかりであるから余り深いつきあひであつたわけではない。からだの弱さうな人だと思つてゐた。からだの弱さうな、気の弱さうな人であるけれども、あれで却々野心家だとも思つてゐた。彼の出した本にどんな本がある …
著者中原中也
ジャンル文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出「四季」1937（昭和12）年11月号
文字種別新字旧仮名
読書目安時間約2分（500文字/分）
朗読目安時間約3分（300文字/分）