ある時あるとき
「未曾有のキキン」 「大水害」 「餓死の年」 遠いほんとうに遠い 父と息子の住んで居る土地は 時代をとりちがえて生きて居るようにほんとうに遠い 手紙の封筒は ほご紙を飯粒のりでこさえておくる 切手はどこかのすみからさがして来たようにすすけて …