頂上ちょうじょう
植物はとほくけぶる外輪山の緑のいろ。 ここはたゞ白昼 玉座の怒る噴煙である。 生ものとては火口に飛び交ふ燕のむれだ 断崖の影にかくれて 燕窩にならぶ幼い卵だ飛翔の夢だ お、晴れるぞ霧が。 海をしたがへ 雲をとばし てつぺんに僕を飾つてひらく …