詩と詩集しとししゅう
何よりも僕はその表題が好きだ。検温器と花。そつくりこの句を、この詩集のなかに挿入してもいゝ。すくなくとも駄作寡婦などを巻中においておくよりも。作者は短詩のための短詩はとらず、と云ふやうなことを巻末に書いてゐるが、この短詩は所謂寡婦の愚劣なる …