『ひじりの家』
日向路の五日はいつも良い月夜であつた。最初の晩は土々呂の海浜の松の蔭を、白い細かな砂をきしりつゝ、延岡へと車を走らせた。次の朝早天に出て見たら、薄雪ほどな霜が降つて居た。車の犬が叢を踏むと、それが煙のやうに散るのである。山の紅葉は若い櫨の木 …
著者 | 柳田国男 |
ジャンル | 社会科学 > 風俗習慣・民俗学・民族学 > 風俗習慣・民俗学・民族学 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約5分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約8分(300文字/分) |
作品に特徴的な語句
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