サガニー耕地よりサガニーこうちより
二月半ばのそら、 酒室の呼吸を罩めて、風、 あまし、温かし 円ろかなるこの穹き 懐ろに、音もなく 彩雲ぞ、さすらふなる。 機おる遠き麓のむら村、 ゆるくゆるく、筏の昔幽かに 声音なし、幻の静けさに、たえなる夢を織れるか、 雲にそゝぎ入る恍惚 …