断腸亭日乗だんちょうていにちじょう03 断膓亭日記巻之二大正七戊午年03 だんちょうていにっきまきのにたいしょうしちつちのえうまのとし
荷風歳四十 例によつて為す事もなし。午の頃家の内暖くなるを待ちそこら取片づけ塵を掃ふ。 暁方雨ふりしと覚しく、起出でゝ戸を開くに、庭の樹木には氷柱の下りしさま、水晶の珠をつらねたるが如し。午に至つて空晴る。蝋梅の花を裁り、雑司谷に徃き、先考 …
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