『天瓜粉』
この兄が怖いか おぼつかなげな眼をおずおずさせて 母の胸にあとしざりする 久しぶりに会う兄は 柿いろの獄衣 その傍には 肉親の談話を書きとめている無表情の立会看守 世馴れた大人でさえ おびえるこのコンクリトの塀のなかへ よくやってきてくれた …
| 著者 | 榎南謙一 |
| ジャンル | 文学 > 日本文学 > 詩歌 |
| 初出 | 「詩精神」1934(昭和9)年9月号 |
| 文字種別 | 新字新仮名 |
| 読書目安時間 | 約2分(500文字/分) |
| 朗読目安時間 | 約2分(300文字/分) |
作品に特徴的な語句
後首