逗子ずし
濱に出て砂にころべは夕さりて町に歸ればしみじみと、思ひ出ぬるふるさとのこと。 夕燒がまつ赤だ故郷の臺山の夕やけを思ひ出す。いつもは見えない富士の頂の鋸齒が一つ一つくつきりとまつかな空と眞白な頂との境を見せて何とも云へない莊巖さだ。おゝ富士・ …