三百年後さんびゃくねんご
老境にはいると、若い時分のような楽みが、だんだんと無くなって来る。殊に近頃の御時勢では、喰べ物も大分まずくなったように思われるし、白米にも御別れを告げたし、いまにお酒もろくに飲めない時が来るかも知れない。只今では、私の楽みといえば、古本いじ …