てき
鶉や鷓鴣の飛びゆくかなたに ふたたび白堊の城は現はれ風のやうに消えてしまつた。 人夫よはやく夏草を刈りつくせ 狼火をあげよ烟を空にたなびかせよ 空想の陣幕を野邊にはつて まぼろしの宴樂をほしいままにせよ。 ああこのばうばうたる白日の野邊を訪 …