対酌たいしゃく
嘆きあひ酌みかふひまに 灯はとぼり雑木は昏れて 滝やまた稜立つ巌や 雪あめのひたに降りきぬ 「ただかしこ淀むそらのみ かくてわがふるさとにこそ」 そのひとりかこちて哭けば 狸とも眼はよぼみぬ 「すだけるは孔雀ならずや ああなんぞ南の鳥を こ …