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『出征』
ふりがな文庫
『
出征
(
しゅっせい
)
』
今宵電車は進行を止め、バスは傾いたまゝ動かうともせぬ 沿道の両側は雪崩れうつ群衆、提灯と小旗は濤のように蜒り 歓呼の声が怒濤のように跳ね返るなかをおれたちは次々にアーチを潜り、舗道を踏んで いま駅前の広場に急ぐ おゝ、不思議ではないか かく …
著者
槙村浩
ジャンル
文学 > 日本文学 > 詩歌
初出
「赤い銃火」1932(昭和7年)年4月
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約4分(500文字/分)
朗読目安時間
約7分(300文字/分)