池のまはりいけのまわり
「ね、お祖母さん——」 半分あまつたれるやうな口調で彼は、もぐ/\云はせながら祖母の炬燵の中へ割込むで行つた。 「厭だよ。お前なんかに入られると寒くつて仕様がありやしない。」 祖母はさう云ひながら、それでも彼の膝のまはりの被着の隙を行儀よく …